白描の絵巻物や退色したり破損が激しい絵巻物などを
自ら彩色したり文様を書き入れるなどして、復元や考察したものをご紹介します!
最近では、インターネット上でも非常に貴重な絵巻物や古文書が
研究者のために多数公開されています。
これは非常に有意義なことで、多くの人がこれらにアクセスすることが出来れば、
ますます研究が進むことが期待されます。
様々な資料を元に、白描や退色してしまった絵巻物の色を自ら彩色して
装束や調度製作の資料として復元してみたり、実践のための資料として活用しています。
そうしてできたものを幾つかこちらでご紹介します。
(今後も少しずつ追加公開できそうです)
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(まくらのそうし えことば 彩色) |
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原本は、14世紀頃制作されたとされる重要文化財の白描絵です。
枕草子の該当部分の記述を参考に、シルエットや配色の雰囲気を見るために彩色してみました。
古い絵巻物に見られる文様や色彩を真似てみたつもりです。
すべて筆で彩色し、文様も筆で書き込みました。
紋様の色合いなどは創造したものですが、
装束全体の配色は記述通りになるよう気をつけてみました。
記述のない部分の彩色は、好みで彩色しました。
絵の中の襖絵などは苦労しましたが、あるとなしとでは
画面の中に不自然さができてしまうので、
源氏物語絵巻や平安時代の山水画の資料を元に
創造して描いてみました。
また、右下の御簾から透けて見える部分の彩色も結構苦労しました。
国宝源氏物語などに見られるように「銀」も駆使してみました。
絵の中に銀をつかうと、やはり華やかさが出ますね。
彩色してみるとやはり、白描ではわからなかった「立体感」が出てきます!
元の絵の様子はこちらです。
↓

この場面は、私が最も好きな場面のひとつでもある
「淑景舎、春宮に参り給ふほどのことなど」の段です。
やはり、これでは、なかなかイメージしづらい部分もありますし、
枕草子の原文ではかなり装束の配色を重要視していることもあって
なんとしてでも原文に近い彩色をしてみたいとかねがね思っていたのです。
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枕草子絵詞を彩色するにあたり、源氏物語絵巻などの彩色も知っておきたかったので、
(特に、銀の光る見え方など)幾つかの有名な「源氏物語復元模写」の図面を参考に
自分でも彩色してみました。
源氏物語絵巻 試験的復元彩色
ささっとっ彩色したものですので、恥ずかしながらちょっと雑です(苦笑)
銀の輝きは画像からでも少しお分かりいただけると思います♪

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