平安時代風 13路の碁盤

 

再び、「碁盤」を作りました。
といっても、前回は碁盤自体ではなく、碁盤の台部分を正倉院の宝物を参考につくりましたが、今回は「碁盤自体」と「碁盤の足」を紫檀から切り出して作りました!

絵巻物や物語にはあれほど登場する平安時代の碁盤ですが、
なぜ遺品を全く目にすることがないのでしょうか・・・。

そんなわけで、平安時代に描かれた絵巻ものなどから
「碁盤の足」を復元してみました。

ところが、私は「囲碁」に関しては全くの素人です・・・・。
定石すら全くわかりません。

従いまして、

『平安時代風の碁盤を使って、
囲碁を楽しく学べたらいいな』と思い、
13路盤で平安時代風の碁盤を作りました。

これからは練習が楽しくなりそうです。

 
 

材料の「古くなった碁盤」です。
使われなくなった古い碁盤を再利用しました。

そこそこの厚みもあり、歪みや反りもあまり見られません。
このまま廃棄されてしまうのは
あまりにもったいないですね。


本紫檀の板材です。
紫檀は私の最も好きな木材
風合いやつや、本当に美しいです。

華足のデザインは、古い絵巻物や
正倉院の宝物などから
復元したオリジナルです。 
   
がっつりと、切ってしまいました。
厚みがあるので、結構大変でした。
また、綺麗に直線に切るのは難しいです。 
 →

せっかく引いてある線も、使える部分は再利用です♪
周囲をヤスリでやすって、13路だけ残します。

今回、13路盤用の「星」などは打ちませんでした。

実は、後でご紹介しますが、11路盤としても使いたいからです。
9路盤のが一般的かもしれませんが、
11路〜13路で使いたいなと考えたのです。
市販でも11路盤は見たことがないので、この碁盤を
11〜13路盤用にしました。
 
 

足の加工です。
切り出し途中の碁盤の足です。 
 →

今回はあくまで「実用」メインですので、
躊躇せず「現代の科学技術の恩恵をフルにいかして『木工ボンド』」を
使ってしまいます。したがって、ホゾなどは組みません。
それでも、複雑な形に切り出すのは本当に大変なのです・・。

それにしても紫檀の色も木目もやはり美しいです!
 
 

碁盤に足を接着しました。
国宝の源氏物語絵巻などにも見られる平安時代の碁盤の
シルエットになりました!!
(国会図書館蔵 源氏物語絵巻模本より)

 
   

これで、とってもワクワクしながら囲碁の練習ができそうです!


 
   ←

今回、この碁盤専用の枠を織物でつくりました。

このワクを設置すると、13路盤がなんと11路盤になるのです。
あえて9路盤にはしませんでした。

少しだけ盤を狭くすることで、大体20分くらいの対戦ができます。
ちょっとした時間に9里番より少しだけ大きく、13路盤より少しだけ
小さな一局ができます。

完成!! 













その後、
更に枠を「重ね」にして、盤を見やすく、且つ華やかに工夫してみました!!


 

比較的短い時間で、「ちょっと一局やらない?」という感じで
平安を楽しむことができます!

平安風の足をつけると一気に気分が平安になり、
ワクワクしながら碁を練習することができて大満足!

もっと早く作ればよかったです!

 
      

気が向いたら、蒔絵でもしてみようと思います♪









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